川島 二式複座航空機兵「屠龍」威
元陽皇国陸軍初の複座双発型の航空機兵で皇紀2602年に制式化されたため末尾の"2"
を取って"二式"となった。
当時世界中で双発の重航空機兵が流行していた。 敵地奥深く侵攻する味方重爆撃機
隊を援護するには単発の航空機兵では航続距離が足らず、それを解決するには双発の多
座航空機兵しかないと思われていたのである。 確かに双発化による機体の大型化によ
って燃料増量による航続力の増加と、出力上昇による速度、火力、防御力の増加を果た
すことが出来た。 しかしいざ実戦に使ってみると、機体の大型化と重量増加から運動
性が低下、あと発見される率も上昇した結果、敵地上空で敵単発航空機兵に追い回され
ると言うことになってしまった。 このような理由から一部の例外を除き、双発航空機
兵は対航空機兵任務から外され、その長い滞空能力と重火力が生かせる敵重爆に対する
防空戦や夜間戦闘、対地、対艦攻撃に向けられる事となった。
この「屠龍」も双発機としては小型の方ではあったがエンジン出力が足りず、また運
動性にこだわったため速度も速くなく、火力も他国の物と比べて最も軽武装と中途半端
な機体となってしまったがこのクラスの機体に未経験な陸軍はとりあえず採用した。
実際に使っているうちに改良点も見つかり、特に武装の強化に力が入れられ重戦闘攻撃
航空機兵として錬成していった。 初期の夜間防空戦や、特に長砲身57mm自動砲を装備
した最終生産型は対戦車航空猟兵として目ざましい働きを見せた。 しかし適当な高出
力エンジンが無く、又運動性重視の空力設計が足を引っ張り高速重戦航空機兵としての
道は断たれた。
しかしその経験は後継機の5式複座航空機兵「翔龍」へと生かされることになる。
二式複座航空機兵「屠龍」威 スペック(人型モード時)
全高10.6m 全幅8.5m 全備重量6,500kg 最大速度540km/h
重力子発動機ハ-102 1,050馬力 2機装備 搭乗員 2名
武装 長砲身57mm自動砲1門(飛行形態時は胴体下面右側に吊装。人型モード時
は手持ち) 20mm機銃2門(人型モード時は肩ブロックに移動。頭部カメラに連動)
7.9mm固定機銃2門(頭部前方カメラ両側面) 7.9mm旋回機銃1門(頭部後方カメラ)
川島重機製 皇紀2602年 制式化
作品について
このCGの原画は元々個人誌の表紙用に準備していたのですがそちらの企画が立ち消
えてしまい・・・と言う訳でCGにしてみました。 従って下半身の絵は存りません。
このデザインは完全変形して飛行機になりますが(屠龍ではないですが)最初のラフが
出来上がったのがもう10年ほど前でして、長い付き合いの中色々のデザインの変遷やギ
ミックの変更があります。 次あたりのCG集で完璧版の全体図が発表出来ればと思っ
ています。 なお、モチーフになった実機の方は上にも書いている通り、「エンジンさ
え良ければ傑作機だったのに・・・」って言う飛行機ですが夜間戦闘機としての本土防
空戦ではパイロットの努力により、B29を相手に実力以上の戦果を上げています。
・・・しかし、なんか自分が好きになる機械ってどっか欠点とか弱点があるよな〜
※X68Kで描いた物をフォトショップで加工しています。